インバウンドは使われる業界によってそれぞれ違う意味を持つ言葉です。
マーケティングの世界ではインバウンドマーケティングに熱い視線が集まっています。
外国人が快適に過ごせる環境を整えて海外から旅行客を呼び込むのと同じように、ホームページなどに良質な情報を用意して「顧客の方から来てもらう」ようにするマーケティングが、インバウンドマーケティングです。
ちなみに、インバウンドマーケティングという用語は、アメリカのHubspotという会社が使い始めたのです。
その2人の創業者の著書「インバウンドマーケティング」がベストセラーになったことで、広く知られるようになりました。
目次
なぜ、いま、インバウンドマーケティングなのか?
「でも、それって前からある考え方じゃないの?」「特に、新しいとは思わないけど」と感じる人がいるかもしれません。
確かにインバウンドという概念は以前からありました。
例えば、コールセンターでは、一方的なテレアポなどはアウトバウンド業務、顧客からの問い合わせに応えるのはインバウンド業務として、区分されてきました。
しかし、いまインバウンドマーケティングが注目されている背景には、大きな時代変化があります。
インターネットの利用が日常化するにつれて、人々が「何かを知る」という情報行動は大きく変わりました。
以前はテレビや新聞、雑誌などマスメディアを通じて情報を得るしかなかった人々が、今では「まずは検索」して情報を探し、調べることが当たり前になっています。
そして、ソーシャルメディアなどを通じて情報を交換したり、評価を共有したりするようにさえなっています。
このような人々の変化が徐々に進み、今は定着しました。
情報の取捨選択権は受け手の側に移り、情報の送り手(企業など)と受け手(消費者や企業の発注担当者など)の力関係は、逆転してしまったのです。
その結果、「いかに多くの情報を送り込むか」から「いかにして、必要としている人に情報を見つけてもらうか」へと、企業は発想の変革を余儀なくされるようになったというわけです。
インバウンドマーケティングには:
1.消費者がイニシアティブを手に入れた。
2.企業が消費者に役立つことを考える。
3.企業が消費者から情報を見つけてもらう。
4.企業と消費者が情報をやりとりする。
顧客志向の本気度で勝負できるチャンス
ところで、みなさんは、このような変化をどう思われますか?
アウトバウンド全盛の時代に行われていた企業の一方的な広告では、表向きは顧客志向といいながらも、実際には企業の利益や事情が優先されてきたことも少なくありませんでした。
消費者からうるさがられたり、嫌われたり、疑われていたりさえしました。
でも、インバウンドマーケティングは、それとは逆のものです。
うるさがられず、嫌われず、信用してもらえるようにしながら、顧客との関係を築くマーケティングです。
成功の鍵は、真の意味での顧客志向を貫けるかどうか。
自社の顧客が誰で、何を求めているのかを本気でとことん考え抜いて、ホームページやソーシャルメディアを上手に活用すれば、企業規模や資本力などに関係なく、チャンスがあります。
知恵と工夫と熱意があれば、小さな会社や始めたばかりのサービスにも、大きな可能性が拓けます!
それもインバウンドマーケティングの大きな魅力ではないでしょうか。ぜひ、全力でチャレンジしてみていただきたいと思います。
インバウンド需要を高めるには、どういう方法がありますか?
最後に、インバウンド需要を今以上に高めるため、企業や店舗にどのような努力が求められるのかを見てみましょう。
まず、品質が良い製品を作ることです。
よく売れるからと言って薄利多売を狙って品質を落とすと外国人にとってメリットがなくなるため、次回からは売れなくなってしまうでしょう。
また、国別にツアーを用意し、できるだけ観光客に快適な環境を整えるという工夫をしている旅行会社が評判だとして話題になっています。
今後は外国語に明るいスタッフを揃え、的確にコミュニケーションが取れるようにする、外国人観光客が情報を得るためのパンフレットやサイト、ガイドブックなどに記載される言語を更に増やすといった取り組みも期待されます。
今回のまとめ
- インターネットの普及で人々の情報行動が大きく変化するに伴い、インバウンドマーケティングが主流になってきました。
- 真の顧客志向について、本気で考え抜くことができるかどうかが成功への鍵です。
- 今後、インバウンド需要を高めるには、力を入れ、工夫する必要があります。
出典:
http://www.m-hand.info/blog/218/
名前:Nguyen Mai Huong (グエン マイ フーン)。ベトナムのタインホア県出身。職業:岡大生文学部
123Serverでインターンシップとして働いています。小学生の時から読むことと書くことが好きで高校時代に国語専門クラスに入りました。自分に挑戦したくて日本に留学しようと決めました。
日本の大学に入学し、色々な分野の知識を学び、その中にマーケティングに興味を持つようになります。
ベトナムか日本かを問わず、世界の国々の共通点を見つけて観光ビジネスをより発展させるという目標に向かって記事を書き始めます。